■接続端子別 画質比較 その1 ■TOP ■TV/モニター画質比較 ■SDとHDの違い
TVにはいろいろな接続端子や画像処理がついていますので、
ここでは接続方法による画質の変化をカメラに写して比較してみました。
*HDTVは32HD800、4:3のTVはPVM-14M1J、
送り出しはハイビジョンレコーダーDV-HRD3のDVD出力を使用しています。
元ソースはいろいろと実験君さんの評価用映像をDVD(D2)にしたものを使わせていただきました。
(こちらでDVDにしたときに、上下逆になってしまったまま使ってますm(_ _)m )
DV-HRD3のコンポジットとSとD端子出力はわりとフラットで送り出しに使うのによさそうです。
(リンク先はHRD30ですが特性は同じと見ていいと思います。)
カメラはC-2ZOOMという古いデジカメです。
画像は縮小してありますが、モアレの傾向や細部への変化などは縮小前画像と見た目がかわっていないので、
掲載した画像の見た目で判断してよいと思います。
■元画像ソース
■コンポジット端子
ゲーム機に付属してくる、よくみる黄色い映像ケーブルをつなげる端子です。RCA端子とも呼ばれます。
↓32HD800にコンポジット接続 TVでNRをON(YC分離)
↓32HD800にコンポジット接続 TVのNRはOFF(YC分離なし)
コンポジット接続の場合、
他の端子での接続よりも細部がつぶれていることが分かります。
1番目の画像のようにTV側によいYC分離処理があるときは、下記のS端子接続とほとんどかわりはありませんが、
そのような処理がない場合は上記2番目の画像のようにかなり劣化します。
線はにじみ、色は画面ではぱっと見た目でわかるほどの劣化です。
■S端子
主に丸い端子の内側に穴が台形状に4つ、中央下部か上部に長方形の穴が一つがついている端子です。
輝度と色を分けて伝送するのでコンポジットよりも画質的に有利です。
↓32HD800にS端子接続
↓PVM-14M1JにS端子接続
S端子接続ではコンポジットにはない、はっきりした線と色の分離があり、一定レベルの画質が得られます。
しかし、YC分離が優秀なTVであればコンポジット接続とそれほど違いはでていません。
又、HDTVよりPVMのほうが大きく画質が上回っています。
これはHDTVにS端子接続をするとアップコンバートという余分なTVの画質処理が入るせいか、
それともPVMの性能がよいことによるのかは分かりません。
一般の4:3のTVは業務用モニターのPVMほど画質はよくないので、ここまでの差はでないはずです。
しかし、S端子やコンポジット接続の場合、HDTVで見るより4:3のTVにつなげたほうが綺麗と言われています。
PVMではS端子での送り出し時の高域の劣化がなければ、もっときれいに描きそうです。
■D端子
1.5cmほどの台形状の端子です。S端子よりさらに信号を分けて伝送するので画質に有利です。
緑と青と赤の3本の端子でつなぐコンポーネント端子(YPbPr)と同じ信号を伝送しています。
D端子よりコンポーネントのほうがケーブルが太い分、
厳密に比較すると画質はコンポーネントのほうが有利といわれています。見た目では分からない差ですが。
D端子はコンポーネントと同じ信号以外に、ワイド映像かそうでないかのアスペクト比識別信号が送れます。
D端子のDはデジタルのDではなく、D端子(コンポーネント端子も)はアナログ伝送です。
信号規格にはD1からD5まであります。
・D1=解像度720×480i (普通のアナログTV放送やDVD、PS2までの世代のゲームで使用。
コンポジットやS端子はこのサイズの信号しか送れません。)
・D2=解像度720×480p (一部のPS2ゲームやゲームキューブやWiiで使用。
DVDなどでも使われる、ちらつきをなくした方式)
・D3=解像度1920×1080i (デジタル放送やPS3やXOBX360のゲームに使われます。)
・D4=解像度1280×720p (PCやPS3やXBOX360のゲームなどに使われます。)
・D5=解像度1920×1080p (ブルーレイやHD-DVDの映像に使われます。PS3でも使用可能)
数字が大きい規格は小さい規格を内包しています。
たとえばD3まで対応しているD端子はD2やD1も受けることが可能で、
D5まで対応しているならD4、D3、D2、D1もすべて受けられます。
持ってるTVの説明書にD1とかかれていたらD1のみ、D4とかかれていたらD1〜D4まですべて対応しているということです。
画質のよさはD5>D3=D4>>>D2>D1くらいで、
プログレッシブ(p)だとちらつきがないのでインターレース(i)より文字が読みやすくなります。
IP変換能力が低い場合は、D3よりD4のほうが綺麗になったりもします。
又、液晶などの固定画素のTVの場合、画素数と入力信号の解像度が一致してDotByDotで表示できる場合、
上位より下位のほうが綺麗になったりも。
↓32HD800にコンポーネント(D1)接続 TVでDRC4倍密処理
(32HD800の場合、DRC4倍密かDRCプログレッシブのどちらかが強制的にかかります。
どのHDTVでもたいていこのように、D1解像度の信号を入力するとHDの解像度に処理します。
いわゆるアップコンバートという画像処理です。
マルチスキャンモニターと呼ばれるものはこの処理を回避可能です。)
↓32HD800にコンポーネント(D1)接続 TVはDRCプログレッシブ処理
↓32HD800にコンポーネント(D3)接続 (HRD3側でD3(1125i固定)にアップコンバートして伝送)
コンポーネント接続では、S端子よりもさらに細部まで線も色も描きます。
ただ、DRCによる画像処理のためか高域の色がきえたり中域にモアレのようなものが発生しています。
HDブラウン管では一般にD3以外の信号を入力した場合、このような処理が入り画質は劣化します。
プログレッシブTVといわれるプログレッシブで表示する機種はD3に変換せずに映すことができるので、
変換にともなう劣化を回避できたりします。
その他、画面ではプログレッシブはちらつきがなく、4倍密はちらつきがありました。
3番目のHRD3でD3にアップコンバートして送信された絵は細部まで綺麗に表示されています。
HDDレコーダーなどにはこのような1125i(D3)固定出力機能がついている機種があります。
その場合は送り出し側のD3へのアップコンバート処理が優秀ならば、
送り出し側でアップコンバートしたほうがHDTVでは綺麗に映るようです。
IP変換も送り出し側のほうが優秀で、D2をそのまま表示できるTVならば、
D3固定よりD2で送ったほうが綺麗になるかもしれないです。
HD800でもIP変換はD2で送るのが好結果でした。
■AVマルチ端子
ソニーのTVにのみついているRGB入力が可能な端子です。端子の近くに「AVマルチ入力」と書かれています。
コンポーネント端子として使うこともできます。
TVによりD1までしか受け付けないものと、D2やD3やD4を受け付けるものとがあります。
このケーブル一本でステレオアナログ音声も同時に送ることが可能です。
AVマルチケーブルでTVとつなげた場合、RGB出力にするには、
ディスクをいれないで起動し、PS2の本体設定をYPbPrからRGBに変更します。↓
その後に、TV側でAVマルチ(RGB)を選べばRGBでの表示になります。
ただしRGB出力ができるのはゲームのみで、DVDはRGBでは出力できません。
自動的にYCbCrになって出力されるので、TV側をAVマルチ(YCbCr)に設定すれば見ることができます。
DVDのRGB出力はできないため、上記S端子などで使っている比較用画像がありません。m(_ _)m
(裏技でDVDもRGB出力する方法もあるにはありますが )
AVマルチによるRGB接続はD端子(コンポーネント)とあまり違いはありません。
一般的にAVマルチで接続したほうがコンポーネントより文字が見やすく、色の帯域は伸びて綺麗だと言われます。
ただしつなげただけだと色が薄く感じられるので、TV側でコントラストや色の調整が必要になることが多いようです。
調整が面倒な人はD端子やコンポーネントでつないだほうが、つなげるだけで綺麗なのでいいかもしれません。
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■HDMI端子
PCでいうところのDVI端子。上記端子はすべてアナログですが、HDMIはデジタル伝送なので劣化がなく、
ドット単位できっちりくっきり映します。
HDMI1.0やHDMI1.3など細かい違いもあり、1.3は1.0を含んでいます。
1.3のほうが色数や階調などの点で1,0よりも高画質が期待できます。
1.3と1.0の機器をつなげた場合、1.0のレベルの画質になります。
06/4月現在、ほとんどのHDMI端子は1.0です。PS3などはHDMI1.3の機器となるようです。
HDMIはD5まで伝送可能です。
他に音声もデジタルで送ることができ、
HDMI1.3では無圧縮の5.1chサラウンド音声などもおくれるように改良されています。
↓HDMI(これは元映像そのままをのせました。実際にカメラで画面を撮ったものではありません。
写真写りでの劣化を考慮すれば上記比較画像のコンポーネント(D3)とそれほど大差ありません。
HDMIのほうがノイズがなく細部までソースそのままを受け渡しができますが。)
以上からも、画質的には
HDMI>AVマルチ(RGB)≧D端子(コンポーネント端子)>S端子>>コンポジット端子となります。
日本ではHDMIは液晶やプラズマなどの薄型TVにしかついていません。
HDMIがデジタルなので万能かというとそうでもなく、D端子やコンポーネントでつないだほうがよい場合もあるとか。
たいていはHDMIでつないだほうがノイズの影響もなくなってよいので、
HDMIがついていればHDMIでいいと思います。
現在コンポジット端子を使っている人はS端子以上にすれば目でわかる違いがでるので
接続方法を変える事をお勧めします。
接続ケーブルはいろいろなメーカーからでています。AV機器用の場合は値段はピンきりです。
高価なものは電磁波シールドでノイズを低減したり、
線材の純度が高いなどの工夫があり、1mで1万円以上のものもたくさんあります。
画質の差はぱっとみでは分かりにくい程度の差ですので、
2千円、3千円程度のものであれば十分といえば十分ですが、
画質にこだわる方はケーブルにもこだわりがあるようです。
2chで調べた範囲では、S端子ケーブルではオルトフォンの7N-STW10Cや、
ZAOLLAのZSVがコストパフォーマンスがよいといわれています。
他にはオーディオテクニカのARTリンクやビクターのLC-OFCシリーズなど。
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VC-S110HG (1m) 、VC-S120HG (2m)、 VC-S130HG (3m)
D端子やコンポーネントケーブルでは、
オルトフォンのDD-3500やオーディオテクニカのARTLINKシリーズもよいそうです。
その他フルテックやモンスターケーブルもよいとか。
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(AT-SVC2000、AT-EVC1000はコンポーネント→コンポーネント
AT-EVD1000はD端子→D端子、AT-EVD1000AはD端子→コンポーネント)
市販のD端子ケーブルはゆるゆるなコネクタのケーブルが多くて接触不安があるものばかりなのですが、
オーディオテクニカのシリーズEのD端子コネクタははずれにくくて画質もよいです。
(自分もAT-EVD1000を使っています。)
ゲーム機の場合は純正のケーブル以外に画質にこだわった技シリーズなどがあり、
モンスターケーブルからもゲーム用高級ケーブルが発売されています。
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■音声の端子は?
音声は赤と白のステレオ音声端子、光デジタル端子や同軸デジタル端子、HDMIなどがあります。
できれば赤白ケーブル以外のデジタル接続にするとクリアな音質になります。
スピーカーやアンプが対応していれば5.1chのサラウンドで楽しめ、画面との一体感も増します。
光デジタルと同軸デジタルとHDMI1.0はデジタルなので違いはほとんどないと思っておけばいいと思います。
厳密に言えばジッターがすくない同軸は、光より音がよいとかあるみたいですが。
HDMI1.3ですと、光や同軸やHDMI1.0で送れない音声信号も送れますので、
HDMI1.3対応アンプをもっている場合はHDMIで決まり。
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